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伝統と創造

第51回現日選抜書展講演会では、東京国立博物館・学芸研究部部長の島谷弘幸先生に「伝統と創造」と題してお話いただきました。010

上野公園に出かけた折には、静かに佇む重厚なトーハクの建物を必ず仰ぎ見ます。日本の歴史的至宝が保管展示され、専門家による研究が成されている研究機関。発表著書や論文などから、歴史に隠されていた事実や興味深い背景が明るみにされ、私達は知識を深めることが出来ます。文化遺産が眠る場所はいつも神秘的です。

演題「伝統と創造」のサブ項目は、義之書法と道風、道風と三跡の書、法性寺流から弘誓院流、書流、近世の書、書の学習と続き、島谷先生の研究テーマを想像します。

さて、お話は、日本の書教育は小中学校の書写、やっと高等学校より書を鑑賞する書道教育が始まるという現状認識から。

技術の習得と共に、私達は何を観ながら育っていくか、どのように観るか分からなくても、好きな作品を自分の目で観ていくことが如何に大切か。それらが書に多大な影響を与え、歴史を作っていく。。。

巨匠王義之が日本の古い時代の書の展開に与えた影響を、小野道風の屏風土代において観ました。三跡、藤原佐理の喪乱帖、藤原行成の書も比較検証。聴き慣れない法性寺流、弘誓院流の型にはめた時代から近世へと駆け抜けます。

今を生きる時代の書を書く。やがて、それは伝統の一部となる? 伝統の一部となることを願って書く人はいない。ただ、今を書くだけ。。。この悠然とした営みの循環を感じた一時でした。

今後、書の世界はどのように社会との関連性を求めていくのか? 技術習得後の展開が閉ざされている中、書の世界にも書商というマーケットがあってもよいのではないか、などなど。。。

書に向き合う者誰もが考えるべき問題が提起されました。

ご講演いただき、ありがとうございました。

以下は「島谷先生を囲み、みんなでフートン夕食会」ですwine020

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